診療報酬上のHCU(ハイケアユニット入院医療管理料を届け出た治療室)は、病院の一般病棟の中に置かれる30床以下の治療室です。 診療報酬の施設基準では、看護師を常時「患者4人に1人以上」(ハイケアユニット入院医療管理料1)または「5人に1人以上」(同2)配置することが求められます。ICU(特定集中治療室)は常時「2人に1人以上」です。

入院する患者についても、HCU用の重症度、医療・看護必要度で一定の基準を満たす患者の割合が定められています。

この記事は、「基本診療料の施設基準等」(厚生労働省告示)をもとに、HCUの施設基準、ICU・一般病棟との違い、HCUで働く前に確かめることを整理します。点数や、個別の病院の届出の状況は扱いません。

この記事の結論

  • HCUは、病院の一般病棟の治療室を単位とし、30床以下で、必要な医師が常時配置されている治療室です(1章)
  • 看護師は常時、管理料1は患者4人に1人以上、管理料2は5人に1人以上。ICUは常時2人に1人以上です(2章)
  • 入院患者は、HCU用の重症度、医療・看護必要度で一定の基準を満たす割合が定められています(3章)
  • 一般病棟との違いは、配置の基準を「看護師」の数で書くか、「看護職員」の数で書くかと、患者の評価に使う必要度の種類です(4章)
  • 働く前に、受け持ちの人数、夜勤の体制、求められる経験を確かめます(5章)

読みたい箇所から確認する

1. HCUとは——施設基準の要件

先に答えを置きます。診療報酬上のHCUは、「ハイケアユニット入院医療管理料」の施設基準を満たして届け出た治療室です。病院の一般病棟の治療室を単位とし、病床数は30床以下です。

「基本診療料の施設基準等」(平成20年厚生労働省告示第62号)の第九の四は、ハイケアユニット入院医療管理料1の施設基準として、次の要件を挙げています。

要件

告示の文言の要点

単位

病院の一般病棟の治療室を単位として行う

病床数

30床以下

医師

ハイケアユニット入院医療管理を行うにつき必要な医師が常時配置されている

看護師

常時、入院患者の数が4又はその端数を増すごとに1以上(2章)

患者

HCU用の重症度、医療・看護必要度で一定の基準を満たす患者の割合(3章)

病院の要件

一般病棟の平均在院日数が19日以内、診療録管理体制加算・医療安全対策加算1の届出、救急医療又は急性期医療の実績

施設

十分な専用施設を有している

管理料2は、病床数・医師・施設・病院の要件は管理料1と同じで、看護師の配置と患者の割合の基準が違います(2章・3章)。

病院の中でHCUを名乗る治療室があっても、どの管理料を届け出ているかは病院ごとに違います。 この記事では、個別の病院の届出の状況は判断しません。

この章の出典

2. 看護師の配置——HCUとICUの比較

先に答えを置きます。HCUの看護師の配置は、常時、管理料1は患者4人に1人以上、管理料2は5人に1人以上です。ICU(特定集中治療室管理料)は常時2人に1人以上です。

治療室

告示の看護師の配置

ICU(特定集中治療室管理料1〜3)

常時、入院患者の数が2又はその端数を増すごとに1以上

HCU(ハイケアユニット入院医療管理料1)

常時、入院患者の数が4又はその端数を増すごとに1以上

HCU(ハイケアユニット入院医療管理料2)

常時、入院患者の数が5又はその端数を増すごとに1以上

どの基準も「常時」と書かれています。勤務帯ごとの実際の人数は、病院に確かめてください。ICUとHCUの基準は、どちらも「看護職員」ではなく「看護師」の数として書かれています。

一般病棟との違いは4章で整理します。

この章の出典

3. 重症度、医療・看護必要度

先に答えを置きます。HCUの施設基準は、HCU用の重症度、医療・看護必要度で評価し、基準を満たす患者を一定の割合以上入院させることを求めています。 割合は管理料1と2で違います。

区分

特に高い基準を満たす患者

一定程度高い基準を満たす患者

管理料1

2割以上

8割以上

管理料2

2割以上

6割5分以上

評価には、必要度Ⅰと、診療内容のデータを用いる必要度Ⅱがあり、告示はどちらかを満たすことを求めています。ICUは、特定集中治療室用の必要度Ⅱで基準を満たす患者の割合が定められています。

HCUで働く看護師にとっては、日々の評価と記録が施設基準の要件につながるということです。評価の項目は告示には書かれていないため、この記事では扱いません。勤務先の評価の手順は、配属のときに確かめてください。

この章の出典

4. ICU・一般病棟との違い

先に答えを置きます。ICUとHCUの配置の基準は「看護師」の数、一般病棟の入院基本料は「看護職員」の数で書かれています。 患者の評価に使う必要度の種類も別です。

項目

ICU

HCU

一般病棟

配置の基準(告示)

当該治療室における看護師の数が、常時2人に1人以上

当該治療室における看護師の数が、常時4人または5人に1人以上

一日に看護を行う看護職員の数(入院基本料の区分による)

数える職種

看護師

看護師

看護職員

患者の評価

特定集中治療室用の必要度Ⅱ

HCU用の必要度Ⅰ・Ⅱ

入院基本料の区分による

一般病棟の入院基本料の配置の定め方と、「常時」と「月平均」で管理される仕組みは、「病院の病棟に単発の求人が少ない理由」の2章にまとめています。

実際の受け持ちの人数や、どのような患者がHCUに入るかは、病院ごとの運用で決まります。 告示が定めるのは最低限の基準です。

5. HCUで働く前に確かめること

先に答えを置きます。HCUで働く前に、受け持ちの人数、夜勤の体制、求められる経験、必要度の評価の手順を確かめると、配属後の食い違いを避けられます。

確かめること

理由

届け出ている管理料と、実際の受け持ちの人数

管理料1と2で配置の基準が違い、運用は病院ごとに違う(2章・4章)

夜勤の人数と体制

配置の基準は「常時」と書かれている。勤務帯ごとの人数は病院の運用で決まる(2章)

求められる経験(急性期の病棟、ICUなど)

重症度の高い患者を受け入れる治療室である(3章)

必要度の評価と記録の手順

評価が施設基準の要件につながる(3章)

教育の体制

重症患者の看護の研修の有無は病院ごとに違う

病院の病棟は、配置を勤務表で事前に組み立てるため、1日だけの勤務は見つかりにくいと考えられます。理由は「病院の病棟に単発の求人が少ない理由」の2章・3章にまとめています。HCUで経験を積んだ先の資格(認定看護師のクリティカルケア、特定行為研修の集中治療領域・救急領域のパッケージ)は、「認定看護師・専門看護師・特定行為研修の違い」にまとめています。

働く前の確認リスト

  • □ 届け出ている管理料(1か2か)
  • □ 日勤・夜勤の受け持ちの人数
  • □ 求められる経験
  • □ 必要度の評価と記録の手順
  • □ 研修・教育の体制

6. タメシビで想定していること

タメシビは、看護師・准看護師が、施設と直接雇用契約を結んで1日単位で働けるスポット勤務サービスです。応募後、施設が内容を確認して勤務が確定します(事前の面接・書類選考はありません)。求人には、業務内容、必要な経験、持ち物、当日の流れを明示する方針です。

タメシビは2026年内のサービス開始に向けて準備中で、どの地域・どの種類の求人が掲載されるかは、これから決まります。

よくある質問

HCUとICUの違いは何ですか

施設基準の看護師の配置が違います。 ICUは常時、患者2人に1人以上、HCUは常時、4人(管理料1)または5人(管理料2)に1人以上です(2章)。患者の重症度の要件も、それぞれの必要度で定められています(3章)。

HCUの看護配置は4対1ですか

ハイケアユニット入院医療管理料1は常時4対1、管理料2は常時5対1です(2章)。どちらを届け出ているかは病院ごとに違います。

HCUは何床までですか

告示は、治療室の病床数を30床以下としています(1章)。

HCUは夜勤も同じ配置ですか

告示は、HCUの看護師の配置を「常時」の基準として書いています(2章)。夜勤の実際の人数と数え方は、病院に確かめてください。

准看護師はHCUで働けますか

告示のICU・HCUの配置の基準は、「看護師」の数として書かれています(2章・4章)。准看護師が勤務できるか、どの業務を担うかは、病院の判断です。募集の条件で確かめてください。

HCUで働くのに資格は要りますか

告示が定めているのは看護師の数で、特定の資格は要件にしていません(1章・2章)。病院が求める経験や研修は、募集の条件で確かめてください。

まとめ

HCUは、病院の一般病棟の治療室を単位とする30床以下の治療室です。施設基準は、看護師を常時、管理料1で患者4人に1人以上、管理料2で5人に1人以上置くことと、HCU用の重症度、医療・看護必要度で基準を満たす患者を一定の割合以上入院させることを求めています。ICUは常時2人に1人以上です。

働く前に、届け出ている管理料、受け持ちと夜勤の人数、求められる経験、必要度の評価の手順を確かめてください。

この記事の主な一次情報

  • 基本診療料の施設基準等(平成20年厚生労働省告示第62号)第九の三(特定集中治療室管理料)、第九の四(ハイケアユニット入院医療管理料)

※2026年10月15日に厚生労働省法令等データベースで確認。施設基準は診療報酬改定で改正されることがあります。この記事は制度の紹介であり、個別の病院の届出や算定の可否について判断を示すものではありません。点数は扱っていません。

タメシビの先行登録

タメシビは、看護師が1日単位で施設と直接雇用契約を結んで働けるスポット勤務サービスです。応募後、施設が内容を確認して勤務が確定します(事前の面接・書類選考はありません)。求人には業務内容、必要な経験、持ち物、当日の流れを明示し、働いてから、その職場で続けるかをご自身で選べます。看護師・准看護師の登録料・利用料は無料です。

タメシビは2026年内のサービス開始に向けて準備中で、現在はLINEで先行登録を受け付けています。現時点で求人への応募を受け付けているものではありません。求人が公開されたときにお知らせを受け取りたい方は、先行登録をご利用ください。

→ LINEで先行登録する(無料)