単発で働いた分の税金はどうなるのか。確定申告は必要なのか。「20万円以下なら申告しなくていい」という話は本当なのか。

先に結論を整理します。

  • 単発の給与からは、所得税が源泉徴収されることがあります。 1日ごとに支払われる日雇賃金には、源泉徴収税額表の日額表「丙欄」が使われます(1章・2章)。
  • 扶養控除等申告書を提出している勤務先が「主たる給与」です。 それ以外は「従たる給与」として扱われます(3章)。
  • 従たる給与は、原則として年末調整されません。 本業で年末調整をしても、単発で働いた分はそこに含まれていないことがあります(4章)。
  • 「20万円」は条件付きの数字です。 給与を1か所から受けている場合と、2か所以上から受けている場合とで、国税庁が示している条件の書き方が違います(5章)。
  • 住民税は、前年の所得に対して翌年度に課税されます。 単発をやめたあとに請求が来ることがあります(6章)。
  • 常勤を辞めて単発だけで働いた年は、前の職場と単発先の両方から源泉徴収票が出ます。 どちらも必要になります(3章)。

いま実行できることは1つです。給与明細と源泉徴収票を、勤務先ごとに1か所へまとめておいてください。 単発は勤務先が増えるほど、あとから集めるのが難しくなります(7章)。

この記事は、国税庁と総務省の資料が何を示しているかを紹介するものです。あなたの場合に申告が必要かどうかを判定するものではありません。 税額の計算や、経費・控除の当てはめにも踏み込みません。

判断に迷う場合は、税務署または国税庁の相談窓口をご利用ください。住民税については、住んでいる市区町村にご確認ください。

なお、社会保険や雇用保険、有給休暇の扱いは別の論点です。 そちらは「看護師の単発バイトと社会保険・雇用保険・有給休暇」にまとめています。

目次

1. 単発の給与から何が引かれるか

振り込まれる額と、求人に書かれた額は一致しないことがある

単発で働いたあと、振り込まれた額を見て「求人に書かれていた額と違う」と感じることがあります。

引かれている可能性があるのは、所得税です。

源泉徴収は、給与を支払う側が所得税に相当する額を差し引いて、本人に代わって国に納める仕組みです。勤務先が独自に決めているものではなく、法令に基づいて行われます。

一方、健康保険料や厚生年金保険料は、1日だけの勤務では通常引かれません。 社会保険の適用除外にあたるためです。この点は「看護師の単発バイトと社会保険・雇用保険・有給休暇」で扱っています。

差し引かれる額は「税額表」で決まる

差し引かれる所得税の額は、国税庁が定める「給与所得の源泉徴収税額表」で決まります。

国税庁は、この表の使い分けを次のように説明しています。

月額表を使う場合

  • 月ごとに支払うもの
  • 半月ごと、10日(旬)ごとに支払うもの
  • 月の整数倍の期間ごとに支払うもの

日額表を使う場合

  • 毎日支払うもの
  • 週ごとに支払うもの
  • 日割で支払うもの
  • 日雇賃金

そして、それぞれの表の中に、甲欄・乙欄・丙欄という区分があります。単発勤務で関係してくるのは、このうち丙欄です。どの欄がどういう場合に使われるかは、2章で整理します。

なお、給与所得の源泉徴収税額表そのものは、国税庁のウェブサイトで公開されています。 年ごとに更新されるため、自分の場合にどの額が当てはまるかを確かめたいときは、国税庁のサイトで最新のものをご覧ください。

引かれていない場合もある

明細を見て「所得税が引かれていない」と気づくことがあります。

源泉徴収される額は、支払われる額を税額表に当てはめて決まります。当てはめた結果、差し引かれる額がない場合もあります。

引かれていないこと自体が誤りとは限りません。ただし、引かれていないということは、その分の精算が済んでいないということでもあります。 年間で見たときにどうなるかは、5章で扱う確定申告の話につながります。

この章の出典

2. 丙欄とは何か ― 日雇賃金に使われる欄

日々雇い入れられる人の、労働日ごとに支払われる給与

国税庁は、日額表の丙欄について、日雇賃金、すなわち日々雇い入れられる人の給与で、労働日ごとに支払われるものに使うと説明しています。

単発勤務は、まさにこの形にあたることが多くなります。1日ごとに雇われ、その日の分の賃金が支払われる形だからです。

丙欄が使われる条件には2か月という線がある

国税庁は、丙欄を使う条件を次のように示しています。

(1)あらかじめ定められている雇用契約の期間が2か月以内であること。

(2)日々雇い入れている場合には、継続して2か月を超えて支払をしないこと。

そのうえで、当初は2か月以内の予定であっても、契約の延長や再雇用によって期間が2か月を超えた場合は、「契約期間が2か月を超えた日から、『日額表』の『丙欄』を使うことができません」 としています。

この2か月という線は、所得税法施行令309条に根拠があります。同条は日払の給与等について、日々雇い入れられる者が支払を受ける給与等としたうえで、一の給与等の支払者から継続して2か月を超えて支払を受ける場合における、その2か月を超えて支払を受けるものを除くと定めています。

条文の作り方に注意してください。除かれるのは「2か月を超えて支払を受ける部分」です。 最初の2か月分がさかのぼって扱いを変えられるわけではありません。

社会保険と同じ構造になっている

ここで気づく方もいるかもしれません。2か月という線は、社会保険の適用除外にも出てきます。

健康保険法も厚生年金保険法も、2か月以内の期間を定めて使用される人を原則として適用除外にしたうえで、その期間を超えて使用されることが見込まれる場合は別に扱う、という組み立てになっています。

税も社会保険も、「短期の働き方には短期用の扱いを用意し、続いたら通常の扱いに戻す」 という同じ発想で設計されています。単発で働く限りは短期用の扱いのまま、同じ施設に続けて入るようになると扱いが変わる、という構造です。

社会保険の側の線については「看護師の単発バイトと社会保険・雇用保険・有給休暇」に一覧で整理しています。

甲欄・乙欄・丙欄の関係を整理する

ここまでに出てきた3つの欄の関係を整理すると、次のようになります。

給与の形

使われる欄

日雇賃金にあたる場合

日額表の丙欄

日雇賃金にあたらず、扶養控除等申告書を提出している場合

甲欄

日雇賃金にあたらず、提出していない場合

乙欄

つまり、丙欄は甲欄・乙欄と並ぶ選択肢ではなく、日雇賃金という別の入口から入る欄です。甲欄と乙欄の使い分けについては3章で扱います。

単発の勤務が日雇賃金にあたるかどうかは、契約の期間と支払い方によります。同じ「1日だけの仕事」でも、契約の形が違えば扱いが変わることがあります。

どの欄が使われるかは、支払う側が判断する

注意しておきたいのは、どの欄を使うかを働く側が選べるわけではないということです。

給与を支払う施設が、契約の形と支払い方に応じて判断します。働く側にできるのは、明細を見て、何がどれだけ引かれているかを確認することです。

明細に源泉徴収された額の記載がない、内訳がわからない、交通費の扱いがはっきりしないといった場合は、その施設に確認してください。

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3. 主たる給与と従たる給与

扶養控除等申告書を出している先が「主たる給与」

2か所以上から給与を受け取っている場合、その扱いは「主たる給与」と「従たる給与」に分かれます。

国税庁の説明では、「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している人に支払う給与が「主たる給与」 で、源泉徴収税額は甲欄で求めます。

そして、主たる給与の支払者以外から支払われる給与が「従たる給与」 で、源泉徴収税額は乙欄で求めます。

この申告書は、主たる給与の支払者に提出するものです。本業がある人であれば、通常は本業が主たる給与にあたります。

根拠は所得税法194条1項です。同項は、給与等の支払を受ける居住者が申告書を提出する相手を 「その給与等の支払者(その支払者が二以上ある場合には、主たる給与等の支払者)」 と定めています。

つまり、支払者が2以上あるときの提出先は「主たる給与等の支払者」と条文で指定されています。 同時に2か所へ出すことを前提にした作りではありません。

単発だけで働いている場合

本業を持たず、単発の勤務だけで働いている場合はどうなるのか。

この場合、主たる給与がどこになるのかが、そもそもはっきりしません。 勤務先が毎回変わり、どこか1か所と継続した関係があるわけではないためです。

ここで関係してくるのが、2章で見た丙欄です。日雇賃金にあたる場合には、日額表の丙欄が使われます。 主たる給与・従たる給与の区別は、日雇賃金にあたらない場合の話になります。

ただし、同じ施設に継続して入るようになれば、契約の形が変わり、扱いも変わります。単発から非常勤に移るときは、扶養控除等申告書をどこに出すかという論点が出てきます。

常勤を辞めて単発だけで働く形にした年は、前の職場から交付される源泉徴収票と、単発先から交付される源泉徴収票の両方が関係します。 どちらも残しておいてください。

従たる給与についての申告書という別の書類もある

従たる給与について控除を受けるには、「従たる給与についての扶養控除等申告書」 をその支払者に提出する必要がある、と国税庁は説明しています。

主たる給与に出す申告書とは別の書類です。名前が似ているため混同しやすい部分です。

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4. 年末調整と確定申告 ― どちらで精算されるか

従たる給与は、原則として年末調整されない

年末調整は、勤務先が1年分の所得税を精算する手続きです。常勤で働いていると、年末に書類を書いて、12月や1月の給与で差額が調整されます。

ここが重要な部分です。国税庁は、「原則として従たる給与については年末調整できません」 と明記しています。

そして、従たる給与を受け取った人は、「所得者本人が確定申告することにより所得税および復興特別所得税の精算を行う必要があります」 としています。

引用にある復興特別所得税は、所得税とあわせて源泉徴収される税です。明細に所得税として記載されている額には、これが含まれています。手続きとしては所得税と一体で扱われるため、別に何かをするものではありません。

「本業で年末調整したから終わり」ではない

このことが意味しているのは、本業で年末調整を受けていても、単発で働いた分はそこに含まれていないということです。

本業の年末調整で精算されるのは、本業から支払われた給与に対する所得税です。単発先から支払われた給与は、その計算に入っていません。

そのため、単発の分の精算は、自分で確定申告をすることで行うという整理になります。

引かれすぎている場合もある

もうひとつ押さえておきたいのは、源泉徴収された額が、最終的に納めるべき額より多くなっていることがあるという点です。

源泉徴収は、その時点の支払額をもとに表に当てはめて行われます。年間を通して見たときの所得や控除は、その時点では反映されていません。

確定申告をすることで、納めすぎた分が戻る場合があります。 ただし、戻るかどうかも、いくら戻るかも、その人の収入と控除の状況によります。この記事で判断はできません。

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5. 確定申告が必要な人と、「20万円」の位置づけ

国税庁が示している場合分け

「確定申告が必要かどうか」について、国税庁は給与所得者について場合分けを示しています。主なものは次のとおりです。

  • 給与の年間収入金額が2,000万円を超える人
  • 給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円を超える人
  • 給与を2か所以上から受けていて、かつ、給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整されなかった給与の収入金額と、各種の所得金額の合計額が20万円を超える人

このほか、同族会社の役員などで貸付金の利子や資産の賃貸料を受け取っている人、災害減免法により源泉徴収の猶予を受けている人、源泉徴収義務のない者から給与等を受けている人、退職所得の税額が源泉徴収額を超える人についても定めがあります。

「20万円以下なら申告しなくていい」ではない

ここが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。

「副業が20万円以下なら確定申告は不要」 という説明を見かけますが、国税庁の書き方はそうなっていません。

給与の受け取り方

20万円がかかっている対象

1か所から受けている場合

各種の所得金額(給与所得・退職所得を除く)の合計額

2か所以上から受けている場合

年末調整されなかった給与の収入金額と、各種の所得金額の合計額

本業を持ちながら単発で働くと、給与を2か所以上から受けることになります。 そして4章で見たとおり、従たる給与は原則として年末調整されません。

つまり単発の給与は、下の行の「年末調整されなかった給与の収入金額」に含まれて数えられる、という読み方になります。上の行の基準をそのまま当てはめると、判断を誤ることになります。

例外の定めもある

2か所以上から給与を受けている場合については、例外の定めもあります。給与の収入金額から一定の所得控除の合計額を差し引いた金額が150万円以下で、かつ給与所得・退職所得以外の所得金額の合計額が20万円以下である人については、申告を要しないとされています。

ここで注意が必要なのは、差し引く控除の種類には限定があるという点です。どの控除でも差し引いてよいというものではありません。正確な要件は国税庁の案内でご確認ください。

なお、扶養の範囲に収めて働いている場合は、この例外に当てはまることがあります。 扶養の金額の線と、そこに収めるための管理については「看護師の扶養内パートはいくらまで?」で扱っています。

この計算を自分で当てはめるのは簡単ではありません。該当しそうかどうかの見当をつける程度にとどめ、判断は窓口で確認するのが確実です。

判断は税務署へ

以上のとおり、確定申告が必要かどうかは、数字を1つ覚えて判断できるものではありません。

給与を何か所から受けているか、年末調整されたのはどの分か、ほかに所得があるか、控除がどうなるか。これらの組み合わせで決まります。

この記事では判定しません。 国税庁の案内を確認したうえで、迷う場合は税務署または国税庁の相談窓口をご利用ください。

なお、所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税の申告が必要になることがあります。 この点は市区町村によって扱いが異なるため、住んでいる市区町村にご確認ください。

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6. 住民税 ― 前年の所得に対して翌年度に課税される

1月1日の住所地で、前年の所得に対して

総務省は、個人住民税について、その年の1月1日時点で市町村(都道府県)に住所がある方に対して課税され、前年の1月1日から12月31日までの所得で算定されると説明しています。

ここが所得税と違う点です。所得税はその年の所得に対してその年のうちに源泉徴収され、年末や確定申告で精算されます。住民税は、前年の所得をもとに、翌年度に課税されます。

単発をやめたあとに請求が来ることがある

この時間差が、実務上いちばん影響する部分です。

ある年に単発で働いた分は、その翌年度の住民税に反映されます。 単発をやめていても、引っ越していても、前年に所得があった以上は課税の対象になります。

「もう働いていないのに請求が来た」という状況は、この仕組みによるものです。単発を続けるかどうかにかかわらず、翌年度の負担を見込んでおく必要があります。

単発を何か所でやっても、市区町村は合算して把握している

住民税でもうひとつ押さえておきたいのが、市区町村が何を見て計算しているかです。

地方税法317条の6は、1月1日現在において給与の支払をする者で、所得税を徴収する義務があるものに対し、同月31日までに、給与を受けている人の1月1日現在の住所所在の市町村別に作成した給与支払報告書を、その市町村長に提出することを義務づけています。

つまり、単発で働いた勤務先も、それぞれが市区町村へ報告書を出しています。 市区町村は、住民税を計算する段階で、その人の給与を合算して把握することになります。

「単発だから合算されない」ということはありません。ここは、所得税の20万円のような免除の仕組みとは別の話です。

徴収の方法には2つある

総務省は、住民税の徴収方法として次の2つを挙げています。

  • 普通徴収 ― 市町村が納税通知書を送付し、納税義務者が直接納付する方法
  • 特別徴収 ― 納税義務者以外の者(給与の支払をする会社など)が、納税義務者から税金を徴収して、納税義務者の代わりに納める方法

常勤で働いていると、住民税は給与から天引きされています。これが特別徴収です。

この記事では、徴収方法の選択を「本業に伝わらないようにする手段」としては扱いません。 勤務先に副業が伝わるかどうかについては「看護師の副業禁止はどこまで有効?」で、隠すことを前提にした計画は立てられないという整理をしています。

住民税の具体的な取扱いは、住んでいる市区町村にご確認ください。

税の扶養と、健康保険の扶養は別の制度

住民税の話に関連して、もうひとつ混同されやすいのが扶養です。

配偶者控除や扶養控除といった税の制度(所得税と住民税の両方にかかわります)と、健康保険の被扶養者の認定は、別の制度です。要件も、判断する主体も違います。

  • 税の扶養 ― 所得税・住民税の計算上の控除。要件は国税庁の案内による
  • 健康保険の扶養 ― 被扶養者としての認定。判断するのは健康保険の保険者

片方の話をもう片方に当てはめると食い違います。 「扶養の範囲で働きたい」と考えるとき、どちらの話をしているのかを分けて確認してください。

税の扶養の要件は国税庁の案内で、健康保険の被扶養者については加入している健康保険の保険者でご確認ください。後者については「看護師の単発バイトと社会保険・雇用保険・有給休暇」でも触れています。

扶養の金額の線そのもの(いくらまで働けるか)は、この記事では扱いません。 年ごとに動く数字であり、税と社会保険で別の金額が立っているためです。そちらは「看護師の扶養内パートはいくらまで?」にまとめています。

この章の出典

7. いつ何が起きるか、何を残すか

1年の流れ

ここまでの内容を時間の順に並べると、次のようになります。

時期

何が起きるか

働いた日

給与が支払われ、所得税が源泉徴収されることがある

秋ごろ

本業があれば、年末調整の書類(扶養控除等申告書など)の記入を求められる

年末

本業の分について年末調整が行われる(単発の分は含まれない)

年末〜年明け

それぞれの勤務先から源泉徴収票が交付される

翌年

必要に応じて確定申告を行い、所得税を精算する

翌年度

前年の所得に対する住民税が課税される

働いた年と、税の手続きが終わる時期はずれます。 特に住民税は翌年度なので、1年以上あとになります。

この時間差があるために、あとから書類を探すことになりがちです。 次に挙げるものは、その都度残しておいてください。

残しておくもの

単発で働くと、勤務先が複数になります。 ここが常勤との大きな違いです。

確定申告をすることになった場合に必要になるのは、それぞれの勤務先から受け取った書類です。次のものは残しておいてください。

  • 給与明細 ― 勤務日、支払われた額、源泉徴収された額の内訳
  • 源泉徴収票 ― 1年分の支払額と源泉徴収税額をまとめたもの

源泉徴収票は、勤務先が交付するものです。単発の場合、交付の時期や方法が勤務先によって異なることがあります。 年末や年明けになっても届かない場合は、その施設に確認してください。

実務上たしかなのは、働いた日ごとに明細を1か所にまとめておくことです。単発は件数が増えると管理が煩雑になります。あとから集める手間を考えると、その都度まとめておくほうが確実です。

業務委託の形で働いた分は、給与ではありません。 扱いが変わるため、雇用契約の分と混ぜずに分けて保管してください。契約の形の見分け方は「看護師の単発求人の「業務委託」とは」にまとめています。

なお、確定申告の期間は年ごとに定められています。国税庁の案内で確認してください。

まとめ

単発の給与からは、所得税が源泉徴収されることがあります。1日ごとに支払われる日雇賃金には、日額表の丙欄が使われます。丙欄が使えるのは契約の期間が2か月以内などの条件を満たす場合で、2か月を超えた日から使えなくなります。 社会保険の適用除外と同じ構造です。

2か所以上から給与を受けている場合、扶養控除等申告書を提出している先が主たる給与、それ以外が従たる給与になります。そして、従たる給与は原則として年末調整されません。 本業で年末調整をしても、単発の分はそこに含まれていないことになります。

確定申告が必要かどうかについて、「20万円」は条件付きの数字です。 1か所から給与を受けている場合と2か所以上の場合とで、国税庁が示している条件の書き方が違います。単発で働くと後者にあたることになるため、前者の基準をそのまま当てはめると判断を誤ります。

住民税は、前年の所得に対して翌年度に課税されます。 単発をやめたあとに請求が来ることがあるため、翌年度の負担を見込んでおいてください。

給与明細と源泉徴収票は、勤務先ごとに残しておいてください。単発は勤務先が増えるほど、あとから集めるのが大変になります。

迷う場合の窓口は次のとおりです。

内容

窓口

所得税、源泉徴収、確定申告

税務署、国税庁の相談窓口

住民税、住民税の申告

住んでいる市区町村

源泉徴収票の交付、明細の内訳

働いた施設

社会保険・雇用保険・有給休暇の扱いは「看護師の単発バイトと社会保険・雇用保険・有給休暇」に、単発勤務そのものの進め方は「看護師の単発バイト完全ガイド」にまとめています。

この記事の主な一次情報

法令

国税庁

総務省

※いずれも2026年9月28日に確認。税制および取扱いは改正されることがあります。国税庁のタックスアンサーは毎年更新されるため、閲覧時点の版をご確認ください。この記事は公的資料の紹介であり、個別の事案について申告の要否や税額を判断するものではありません。税額の計算、経費の範囲、控除の当てはめについても扱っていません。実際の取扱いは、上記のまとめに記載した窓口でご確認ください。

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