単発の勤務は、面接も履歴書もなく、その日限りで終わります。そのため「契約書のようなものはないのが普通」と思われがちですが、労働条件の明示は、労働契約を結ぶときに求められるものです。

この記事では、労働基準法と施行規則の条文をもとに、明示される項目、明示の方法、実際の条件と違った場合の定め、賃金の支払のルールを整理しました。条文の紹介にとどめており、個別の事案が法令違反に当たるかどうかを判断するものではありません。

この記事の結論

  • 労働条件の明示は2段階です。募集・職業紹介の段階は職業安定法5条の3、労働契約を結ぶ段階は労働基準法15条が定めています(2章)。
  • 厚生労働省はスポットワーカー向けのリーフレットで「労働条件通知書は、雇用主が交付する場合もあればスポットワーク仲介事業者が代行して交付する場合もあります」として、交付されているかを確認するよう呼びかけています(7章)。
  • 明示される項目は、労働基準法施行規則5条1項に列挙されています。契約期間、就業の場所と従事する業務(変更の範囲を含む)、始業・終業の時刻、賃金の決定・計算・支払の方法、退職に関する事項などです(3章)。
  • 明示の方法は書面の交付が原則で、労働者が希望した場合はファクシミリや電子メールなどの方法もできるとされています(4章)。
  • 明示された条件が事実と違った場合、労働者は即時に労働契約を解除することができると定められています(5章)。
  • 条件を明示するのは、労働契約を結ぶ相手です。派遣の求人では派遣会社が明示の主体になります(6章)。

読みたい箇所から確認する

1. 単発でも「労働契約」を結んでいる

単発の勤務は、1日単位で施設と労働契約を結ぶ形です。契約の期間が短いだけで、働く側が労働者であることも、施設が使用者であることも、常勤やパートと変わりません。

「その日だけだから」「金額は求人票に書いてあるから」という理由で条件の確認を省くと、当日になって業務の範囲や終業時刻が想定と違う、という事態が起こりえます。まずは、何が明示されることになっているのかを知っておくと、確認すべき点が絞れます。

契約の形(施設との直接雇用か、派遣か、紹介か)による違いは、「看護師の単発バイトは違法?直接雇用・派遣・職業紹介の違い」にまとめています。

2. 明示は2段階ある

労働条件の明示は、求人を出す段階と、労働契約を結ぶ段階の2回あります。根拠となる法律が別なので、分けて押さえると混乱しません。

① 募集・職業紹介の段階(職業安定法5条の3第1項)
   求人を出す側や職業紹介事業者が、業務の内容・賃金・労働時間などを明示する
        ↓
② 労働契約を結ぶ段階(労働基準法15条1項)
   使用者が、省令で定める事項を省令で定める方法により明示する
        ↓
   ①と②が違う場合は、変更の明示が求められる(職業安定法5条の3第3項)

①募集の段階

職業安定法5条の3第1項は、次のように定めています。

公共職業安定所、特定地方公共団体及び職業紹介事業者、労働者の募集を行う者及び募集受託者並びに労働者供給事業者は、それぞれ、職業紹介、労働者の募集又は労働者供給に当たり、求職者、募集に応じて労働者になろうとする者又は供給される労働者に対し、その者が従事すべき業務の内容及び賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。

求人を出す施設(労働者の募集を行う者)や職業紹介事業者に、募集の段階での明示が求められています。

同条3項は、募集の段階で明示した条件を変更して労働契約を結ぼうとする場合などについて、変更する内容を明示しなければならないと定めています。

求人者、労働者の募集を行う者及び労働者供給を受けようとする者(中略)は、それぞれ、(中略)第一項の規定により明示された従事すべき業務の内容及び賃金、労働時間その他の労働条件(以下この項において「従事すべき業務の内容等」という。)を変更する場合その他厚生労働省令で定める場合は、当該契約の相手方となろうとする者に対し、当該変更する従事すべき業務の内容等その他厚生労働省令で定める事項を明示しなければならない。

「求人票と条件が違う」という場面に直接かかわるのが、この3項です。

②契約を結ぶ段階

労働基準法15条1項は、次のように定めています。

使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。

条文は「労働契約の締結に際し」と定めており、契約の期間の長短で区別していません。1日の勤務であっても、労働契約を締結する場面であることは同じです。

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3. 明示される項目

労働基準法施行規則5条1項は、明示しなければならない労働条件として、次の事項を挙げています。

  • 労働契約の期間に関する事項
  • 有期労働契約を更新する場合の基準に関する事項
  • 就業の場所及び従事すべき業務に関する事項(就業の場所及び従事すべき業務の変更の範囲を含む。)
  • 始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無等
  • 賃金の決定、計算及び支払の方法等
  • 退職に関する事項
  • 退職手当に関する事項
  • 臨時に支払われる賃金、賞与等に関する事項
  • 労働者に負担させるべき食費等に関する事項
  • 安全及び衛生に関する事項
  • 職業訓練に関する事項
  • 災害補償及び業務外の傷病扶助に関する事項
  • 表彰及び制裁に関する事項
  • 休職に関する事項

このうち、同規則5条3項は、法15条1項後段(省令で定める方法により明示すべき事項)について「第一項第一号から第四号までに掲げる事項(昇給に関する事項を除く。)」と定めています。整理すると、方法まで定められている明示の対象は次の6つです。

  1. 労働契約の期間
  2. 有期労働契約を更新する場合の基準(更新の上限を含む)
  3. 就業の場所及び従事すべき業務(変更の範囲を含む)
  4. 始業・終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩・休日など
  5. 賃金の決定、計算及び支払の方法、締切りと支払の時期(昇給に関する事項を除く)
  6. 退職に関する事項(解雇の事由を含む)

2024年4月に追加された事項

厚生労働省は、2024年4月から労働条件明示のルールが変わったことを周知しています。同省の案内では、追加された事項として「就業場所、業務、変更範囲、更新上限、無期転換申込機会」が挙げられています。

募集の段階についても、同省は令和6年4月から明示すべき事項として「従事すべき業務の変更の範囲」「就業の場所の変更の範囲」「有期労働契約を更新する場合の基準に関する事項(通算契約期間又は更新回数の上限を含む)」が追加されたと案内しています。

単発の勤務では、この「変更の範囲」がとくに実務に直結します。当日に別のフロアや別の業務を頼まれる可能性があるかどうかは、この項目の書き方に表れます。

2026年10月に追加される事項

厚生労働省は、令和8年(2026年)10月1日から、パートタイム・有期雇用労働者の雇入れ時の明示事項が追加されると案内しています。追加されるのは、パートタイム・有期雇用労働法14条2項の規定による説明(通常の労働者との待遇の相違の内容や理由等についての説明)を求めることができる旨とされており、根拠となるのはパートタイム・有期雇用労働法施行規則2条1項の改正です。明示を怠った場合は10万円以下の過料の対象とされています。

この改正は、労働基準法施行規則5条の改正ではありません。ここまでに整理した労働基準法15条・施行規則5条にもとづく明示とは別に、短時間労働者・有期雇用労働者に当たる場合の明示事項として追加されるものと定められています。単発の勤務は短時間・有期の働き方に当たることが多いため、2026年10月1日以降は、この事項もあわせて明示されることになります。

労働条件通知書と雇用契約書は何が違うのか

読者からよく出る疑問なので、先に整理しておきます。

労働条件通知書

雇用契約書

目的

使用者が労働条件を明示するために交付する

労働者と使用者が合意した内容を残す

法令上の位置づけ

労働基準法15条1項・施行規則5条にもとづく明示の手段

法令で交付が義務づけられた書面ではない(労働契約法4条2項は、できる限り書面で確認するものとしている)

署名・記名押印

使用者が交付するもので、労働者の署名は前提とされていない

双方が署名・記名押印する形が一般的

単発勤務での見え方

アプリや書面で条件が示される

兼ねた書面(労働条件通知書兼雇用契約書)が使われることもある

「契約書がない=条件が明示されていない」とは限りません。どの書面・どの画面が明示に当たるのかを確認するのが実際的です。

単発勤務では、ここが実務に直結する

条文の並びを、単発の勤務に置き換えると次のようになります。

明示の対象

単発勤務での読み方

労働契約の期間

その日の勤務日と時間帯

就業の場所・従事すべき業務(変更の範囲を含む)

どの施設・どのフロアで、何をするか。変更がありうる範囲

始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無

集合時刻と終業時刻、延長の可能性

賃金の決定、計算及び支払の方法

時給か日給か、支払日と支払方法

退職に関する事項

契約が終了する時点(その日の勤務の終了)

求人票に書かれている内容と、実際に明示された労働条件が同じかどうかを確認することが、当日の認識のずれを防ぎます。

なお、列挙された事項のうち、退職手当や賞与、職業訓練、休職などは、1日の勤務では定めがないことがあります。同項のただし書は、第4号の2から第11号までに掲げる事項について「使用者がこれらに関する定めをしない場合においては、この限りでない」と定めています。定めがない事項について明示がないこと自体が、直ちに問題になるとは限りません。気になる場合は、応募先に確認してください。

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4. 書面か、メールか

同規則5条4項は、明示の方法について次のように定めています。

法第十五条第一項後段の厚生労働省令で定める方法は、労働者に対する前項に規定する事項が明らかとなる書面の交付とする。ただし、当該労働者が同項に規定する事項が明らかとなる次のいずれかの方法によることを希望した場合には、当該方法とすることができる。

>

一 ファクシミリを利用してする送信の方法

>

二 電子メールその他のその受信をする者を特定して情報を伝達するために用いられる電気通信の送信の方法

つまり、原則は書面の交付で、労働者が希望した場合にはファクシミリや電子メールなどの方法も認められる、という定め方です。

アプリやサービスを通じて応募する場合、労働条件が画面や通知で示されることがあります。条文は「書面の交付」を原則とし、労働者が希望した場合の方法として、ファクシミリと「電子メールその他のその受信をする者を特定して情報を伝達するために用いられる電気通信の送信の方法」を挙げています。

画面に表示されるだけなのか、手元に残る形で送信されるのかは、サービスによって異なります。当社として個別のサービスの適否を判断することはできないため、「労働条件はどこで確認できるか」「あとから見返せるか」を、応募の前に運営に確認してください。

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5. 実際の条件と違っていたら

労働基準法15条2項は、次のように定めています。

前項の規定によつて明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。

同条3項は、就業のために住居を変更した労働者が契約解除の日から14日以内に帰郷する場合について、使用者が必要な旅費を負担しなければならないと定めています。

条文はこのように定めていますが、実際の場面で「相違」に当たるかどうかの判断や、その後の対応については、状況によって異なります。当社として個別の判断はできないため、困ったときは10章の相談先をご利用ください。

当日にできることとしては、次のような対応があります。

  • 始業前に、業務の範囲と終業時刻を口頭で確認する
  • 認識が違う場合は、その場で管理者に確認する(求人票や明示された条件を見せながら話すと、話が早く進みます)
  • 記録として、求人票の内容と、当日の説明の内容を残しておく

確認しても解決しない場合、条文上は15条2項の即時解除の定めがありますが、その日の勤務をどうするかは利用しているサービスの規定にも関わります。キャンセルの扱いを含めて、応募先と運営の双方の規定を確認したうえで判断することになります。困ったときは10章の相談先をご利用ください。

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6. 雇用主が誰かで、明示する側が変わる

労働条件を明示するのは、労働契約を結ぶ相手です。単発の求人は契約の形が複数あるため、誰から条件が示されるのかも変わります。

なお、この章は雇用契約を結ぶ場合の話です。求人が「業務委託」の場合は、明示の根拠となる法律そのものが変わります(「看護師の単発求人の「業務委託」とは|雇用契約との違いと確かめ方」)。

契約の形

①募集・紹介の段階で明示する側

②労働契約の締結の段階で明示する側

施設に直接応募

求人を出す施設(労働者の募集を行う者)

勤務先の施設

求人サイト・アプリ経由

求人を出す施設。仲介するサービスが通知書の交付を代行することがある(7章)

勤務先の施設

派遣

派遣会社

派遣会社(派遣元)

職業紹介

職業紹介事業者と求人者

紹介を受けて契約する施設

職業安定法5条の3第1項は、職業紹介事業者や労働者の募集を行う者に、募集・紹介の段階での明示を求めています。職業紹介の場合、紹介事業者にも明示の義務がある点が、直接応募との違いです。

派遣の場合は、労働基準法にもとづく明示に加えて、労働者派遣法34条1項が、派遣元事業主に対し、労働者派遣をしようとするときはあらかじめ派遣労働者へ一定の事項を明示しなければならないと定めています。

なお、労働契約法4条は、次のように定めています。

1 使用者は、労働者に提示する労働条件及び労働契約の内容について、労働者の理解を深めるようにするものとする。

>

2 労働者及び使用者は、労働契約の内容(期間の定めのある労働契約に関する事項を含む。)について、できる限り書面により確認するものとする。

条件の確認は、働く側からも求めてよいものとして位置づけられています。求人票の記載と違う点があれば、契約の前に質問しておくのが確実です。

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7. 厚生労働省がスポットワーカーに呼びかけていること

厚生労働省は、スポットワークを利用して働く人向けのリーフレットを公開しています。労働条件の明示について、次のように記しています。

労働条件通知書は、雇用主が交付する場合もあればスポットワーク仲介事業者が代行して交付する場合もあります。きちんと交付されているか、スポットワーカーの皆さまも確実に確認しましょう。もし交付されていない場合には、雇用主に労働条件を明示するよう求めましょう。労働条件を明示しない場合には、労働基準法違反となります。

応募前の確認については、次のように記しています。

応募前に、自分自身でスポットワーク仲介事業者から示される労働条件について具体的な内容(就業場所、業務の内容、就業時間、雇用形態など)が記載されているか、必ず確認をしましょう。

キャンセルについても、次のように呼びかけています。

労働契約を締結する際は、雇用主との労働契約における解約(いわゆる「キャンセル」)に関する規定の有無、その内容や期限を確認しましょう。

単発の勤務では、この3点——通知書が交付されているか、労働条件が具体的に書かれているか、キャンセルの規定はどうなっているか——が、応募前の確認の軸になります。

このうちキャンセルについては、実際に行けなくなったときの扱いを別記事で扱っています(「看護師の単発バイトを当日キャンセルしたら?|違約金・ペナルティと施設都合の中止」)。

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8. 賃金の支払のルール

労働基準法24条1項は「賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない」と定めています(同項には、法令や労働協約に別段の定めがある場合などのただし書があります)。同条2項は「賃金は、毎月一回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない」と定めています(同項にも、臨時の賃金等についてのただし書があります)。

単発の勤務では、「働いた日に現金で受け取れるのか」「後日の振込か」が気になるところです。条文は支払の時期そのものを勤務日当日と定めているわけではないため、実際の支払日は、明示された労働条件で確認することになります。

確認しておきたいのは、次の3点です。

  • 支払日(勤務日から何日後か)
  • 支払の方法(振込か、現金か。振込の場合の口座の指定)
  • 交通費の扱い(賃金と一緒に支払われるか、別か)

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9. 求人票と突き合わせる

単発の勤務では、情報が3か所に分かれます。この3つがそろっているかを確認すると、当日のずれが減ります。

項目

①求人票

②明示された労働条件

③当日の説明

勤務日・時間

記載を確認

始業・終業の時刻

終業が延びる可能性

就業の場所

施設名・住所

就業の場所(変更の範囲を含む)

当日のフロア・担当

業務内容

具体的な行為

従事すべき業務(変更の範囲を含む)

その日の担当範囲

賃金

金額の記載

決定・計算・支払の方法

残業が出た場合の扱い

雇用主

雇用主の名称

契約の相手

当日の指示を出すのは誰か

交通費

支給の有無・上限

支払の方法

当日の精算の有無

①と②が食い違っている場合や、②が見当たらない場合は、応募先に確認してください。③で初めて出てくる条件があれば、その場で質問しておくと、後から困りません。

応募前の確認の全体像は「看護師の単発バイト完全ガイド|働ける場所・始め方・求人票の見方」、当日の流れは「初めての看護師単発バイト|求人選び・持ち物・当日の流れ」にまとめています。

10. 困ったときの相談先

厚生労働省のポータルサイト「確かめよう労働条件」は、労働条件に関する相談窓口を案内しています。同サイトの説明は次のとおりです。

  • 労働条件相談「ほっとライン」:「労働条件について、平日夜間、土日・祝日に無料で電話相談いただける窓口」
  • 労働基準関係情報メール窓口:「労働基準法などの違反が疑われる事業場に関する情報受付窓口」
  • 都道府県労働局・労働基準監督署及び総合労働相談コーナー:「労働条件に関する相談窓口である都道府県労働局、労働基準監督署及び総合労働相談コーナーの所在地、連絡先」

受付時間や対象は窓口によって異なるため、同サイトのリンク先で確認してください。

厚生労働省のスポットワーカー向けリーフレットは、相談内容ごとの窓口を次のように案内しています。

賃金や労働時間、休業手当等の労働基準法等に関するお問い合わせやご相談⇒労働基準監督署へ

>

ハラスメントに関するお問い合わせやご相談⇒総合労働相談コーナーへ

>

職業安定法等に関するお問い合わせやご相談⇒都道府県労働局職業安定部等へ

相談の前に用意しておくと話が早いもの

1. 求人票(画面の保存でも可)
2. 明示された労働条件(書面、メール、アプリの画面)
3. 実際に働いた日と時間のメモ
4. 当日の説明で聞いた内容と、誰から聞いたか
5. 応募先とのやりとりの記録

単発の勤務は1日で終わるため、記録が残りにくい働き方です。勤務の当日に、上の1〜4を手元に残しておくと、あとから確認するときに困りません。

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11. タメシビで想定していること

タメシビは、看護師・准看護師が、面接・履歴書なしで、施設と直接雇用契約を結んで1日単位で働けるスポット勤務サービスです。求人には、業務内容、必要な経験、持ち物、当日の流れを明示する方針です。

働く前に条件が分かっていること、そして当日になって前提が変わらないことは、1日単位の勤務ではとくに重要だと考えています。応募の前に確認できる形を整えたうえで、サービスの提供を始める予定です。

タメシビは2026年内のサービス開始に向けて準備中で、現在は先行登録を受け付けています。

→ 業務内容と条件を確認してから応募できる単発の求人を、公開時にお知らせします。LINEで先行登録(無料)を受け付けています。

よくある質問

1日だけの勤務でも雇用契約書はもらえますか

労働基準法15条1項は、労働契約の締結に際して労働条件を明示することを定めており、施行規則5条4項は、方法を書面の交付(労働者が希望した場合はファクシミリや電子メール等)と定めています。どのような形で示されるかは応募先によって異なるため、どこで条件を確認できるかを応募時に聞いておくと確実です。

求人票と当日の説明が違っていた場合はどうすればよいですか

まずは、その場で管理者に確認してください。労働基準法15条2項は、明示された労働条件が事実と相違する場合に、労働者が即時に労働契約を解除することができると定めています。実際の対応に迷う場合は、10章の相談先をご利用ください。

賃金は働いたその日にもらえますか

労働基準法24条2項は「賃金は、毎月一回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない」と定めており、勤務した当日に支払うことを求めるものではありません。当日払いに対応しているかは求人やサービスによって異なるため、支払日と支払方法を明示された労働条件で確認してください(8章)。

労働条件通知書と雇用契約書は何が違いますか

通知書は使用者が労働条件を明示するために交付するもの、契約書は合意した内容を双方で残すものです。両方を兼ねた書面が使われることもあります(3章)。

交通費の記載がない求人はどう考えればよいですか

交通費の支給は求人によって異なります。記載がない場合は、支給の有無と上限、支払の時期を応募前に問い合わせてください。

本業がある場合、勤務先に知らせる必要はありますか

勤務先のルールによります。就業規則で副業の取り扱いが定められていることが多いため、確認の手順は「看護師の副業禁止はどこまで有効?就業規則と公務員の確認手順」をご覧ください。

派遣の求人の場合、条件は誰から示されますか

労働契約を結ぶ相手は派遣会社になるため、労働条件の明示も派遣会社から行われます。加えて、労働者派遣法34条1項は、派遣元事業主が労働者派遣をしようとするときに、あらかじめ一定の事項を明示しなければならないと定めています(6章)。

当日に業務内容が増えた場合はどうなりますか

その場で管理者に確認してください。施行規則5条1項は、就業の場所と従事すべき業務について「変更の範囲を含む」として明示の対象としています。示された範囲と違う業務を求められた場合は、確認したうえで対応を相談することになります。判断に迷う場合は10章の相談先をご利用ください。

明示された条件を後から見返せません

条件が示された画面や書面は、勤務が終わるまで残しておくと確認に使えます。アプリで示される場合は、該当の画面を保存しておく方法があります。

まとめ

単発の勤務は、契約の期間が1日というだけで、労働契約であることは変わりません。労働基準法15条1項は労働契約の締結に際しての労働条件の明示を定め、施行規則5条はその項目と方法を定めています。

明示は、募集の段階(職業安定法5条の3)と契約の段階(労働基準法15条)の2回あります。確認しておきたいのは、①条件がどこで示されるか ②求人票と明示された条件が一致しているか ③賃金の支払日と方法 ④キャンセルの規定 の4点です。厚生労働省もスポットワーカー向けのリーフレットで、通知書の交付と労働条件の具体性、キャンセル規定の確認を呼びかけています。判断に迷う場面では、同省が案内する相談窓口を利用してください。

この記事の主な一次情報

法令

厚生労働省

※いずれも2026年9月21日に確認。法令は改正されることがあります。この記事は条文の紹介であり、個別の事案についての判断を示すものではありません。

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